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自然発生説とその否定 生命の起源に関して体系的に述べられた最初の学説は紀元前4世紀にアリストテレスによって唱えられた『自然発生説』である。自然発生説は現在では否定されているが、2000年間に渡って支持されてきた説である。自然発生説の主旨は「生物は無生物から自然に生ずる」というものである。
[編集] アリストテレスの自然発生説 アリストテレスが記した『動物誌』や『動物発生論』によると、昆虫やダニなどは、親以外からも露や泥やゴミや汗から自然に発生し、エビやウナギといった動物らも泥から生じるとされる。アリストテレスは解剖や詳細な観察に基づきこの説を立てているが、生気論に依っている点で現在の自然科学とは異なる。また生命が泥や粘土から生じたという説は旧約聖書やその他の神話にも多く見られる。
[編集] レディの実験 1665年にイタリア人医師フランチェスコ・レディによって、長らく支持されていた自然発生説を否定する実験が行われた。レディは以下のような実験を行った。
2つのビンの中に魚の死体を入れる。 一方のビンはふたをせず、もう一方のビンは布で覆ってふたをする。 そのまま、数日間放置する。 結果、ふたをしなかったビンにはウジがわくが、ふたをしたビンにはウジはわかなかった。 この実験の素晴らしいところは、フタをしたビンのほかに、フタをしなかったビンを用意したことである。この方法は対照実験と呼ばれ、現在でも応用がなされている。本実験と対照実験の中で違いを見つけていくことは、科学的方法に基づいたあらゆる実験の基礎とされる。
しかしながら、この実験では目に見えない細菌などの微生物が発生した可能性を否定できない点で不完全であった。またビンや布が真に生命を有していないのかが論じられていない。他にも多くの間違いは指摘できるが、顕微鏡が発明されていない当時では微生物の存在を確認することが困難であった。事実、微生物がアントニー・ファン・レーウェンフックによって発見された後、微生物の自然発生説に関する論争は避けられなかった。
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